スタンドアロン・イノベーション ➖ 孤高のビジネス開発 

やりたいことがあるならば、まずは一人になれ。

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今回は私がたった一人でビジネスを起こすということに挑戦したときの経験から得られた、一定の成功パターンを考察して、体系化したことについて書く。

今回は「スタンドアロン・イノベーション」について書こうと思う。このフェイズは最も困難なフェイズであるが、スタンドアロンである以上、ここに到達せねば意味がないのだ。真の自立とは経済的に独立できていることが大前提であり、サラリーマンでは成し得ないのだ。

スタンドアロン・イノベーション

スタンドアロン・イノベーションを私は以下のように定義をしている。

  • 技術的にフルスタックであること
  • 全バリューチェーンをたった一人で担うこと
  • ビジネスオーナー(自己資本)であること

スタンドアロニスト「自立主義者」の第1形態である「スタンドアロンエンジニア」は要約すれば技術的フルスタックスキル保有者であり、プロダクトを単独で完成させることのできる人である。

私はさらに漫画家のようなエンジニアが理想だと、主張してきた。企画、仕様策定、場合によってはマーケティングなどまで、自分自身で行うことだ。言い換えれば、何を作るかを自分で考えるのである。これはあくまで技術力をベースに成り立つものであり、「スタンドアロン・エンジニアリング」ができることが前提である。

しかしこのような見方だけでは、本人にとっての商業性、稼げるかどうかにスポットをあてきれていない。このような仕事があるとして、現実的にあり得るシナリオは結局、「ある程度任された自由度の高い受託開発」ということになる。確かに、機能性に対して、多くの提案が可能な自由度は望ましいことではある。しかし、バリューチェーンの全域に必ずしもコミットできず、如何に販売して、エンドユーザーに価値を届けるかという観点が欠如している。プロダクト以外の部分に関与していないゆえ、スタンドアロニズムという観点では非現実的であり、不完全である。真のスタンドアロニズムは受託開発を否定する。それは完全な意味での独立を達成できていなければならないからだ。

タンドアロン・イノベーションでは、商業的な成功を如何に実現するかについて追加的な拡張を行った。プロダクト自体は単に手段と考え、重要視しない。重要な部分はビジネスモデルとして市場で生存させることであり、それを単独で行えるように、プロダクトをアレンジできることである。現実的にスタンドアロンで商業的生存ができることが、主要テーマであり、そして、スタートアップとして、将来的に起業でき、スケール可能なビジネスモデルが成立するポテンシャルがあることも、同時に必須条件となる。

このようなことを成し遂げるためには、技術スキルの使い方、カバーする機能や、当てはめる市場などに工夫が必要であるが、不可能では決してないのだ。私はスタンドアロン・イノベーション成功法則5条件を提唱している。

スタンドアロン・スタートアップ成功法則5条件

  • フルスタックエンジニアリング
  • インターネットでバリューチェーンが完結すること
  • 寄生虫であること
  • 低いネットワーク外部性
  • 組み込まれた自動的な宣伝方法

フルスタックエンジニアリングであること

「第1形態」ですでに定義されているとおり、まず大前提として、単独でプロダクトを、誰とも分業せず、作れなければならない。チームワークを否定するこの考え方は、批判の対象にされるかもしれない。しかし、短期間で考えながら、作るというプロセスに他人の入ることのできる余地などないのだ。コミュニケーションにかけるリソースは少ない方が良いからだ。作りたいものをチームで作るとき、仕様書や設計書など資料作成が必要だ。そして、資料だけではなく、口頭やチャットのようなリアルタイムのコミュニケーションも頻繁に必要になる。従って人数が多ければ多いほど効率は逓減していく。

さらに言えば、新しいものを作るとき途中での変更が度々起きる。変更のレベルはいくつあり、設計上の変更、仕様上の変更、ビジネスモデルの変更などなどである。ビジネスの初期の段階で、エンジニアリングを一人で行うことのできるスキルは必須である。従って、インフラからアプリケーションデザインまで一貫して、できるスキルを身に着けなければならない。ただし、キャッチアップは必要に応じてするものだ。事前に勉強しておくなんていう、ハイリスクな投資をする必要はない。勉強は目的思考でなければならない。

当たり前だが、既存のライブラリ、API、クラウドなどに依存するような設計を採用することは全く問題はない。そんなものを一からスクラッチする余裕はないからだ。

インターネットで完結すること

インターネットで完結しなければ、それは価値の授受に人間を介する必要が出てくる。人間と対話するコストというのは相当重いものだ。だからこそ、人間に対して、インターフェイスを提供して、コミュニケーションをスケーラブルかつストレスレスにする必要がある。インターネットを使用したビジネスにおける、顧客との関係の基本は省人化なのだ。

インターネットで完結しないビジネス、例えば、ハードウェアを生産する必要があるとか、営業に足を使う必要があるといったビジネスモデルは最初はやめた方が良いだろう。もちろんこれは、エンジニアとして発想であることは了解頂きたい。

結局、当たり前だが、アプリケーションはシンプルでなければならないし、それを適応できるビジネスモデルでなければならない。このあたりの技術的観点と市場ニーズの調整が最も重要なポイントといえる。落とし所というのがあるのだ。

寄生虫であること

既存のプラットフォームに依存し、そこにない新たな機能を拡張するようなプロダクトは、プラットフォームの既存ユーザーのニーズに対応しているため、ユーザーも確保しやすい。また、依存する情報や機能がプラットフォームに集約されているため、開発も容易である。

ITサービスには3つのタイプのレイヤーがある。「コンテンツ層」「集約層」「検索層」とである。例えば大手のECサイトをスクレイピングして、新しい検索機能を提供するWebアプリケーションは「集約層」の巨人から、「検索層」で寄生した生存方法の典型である。言い換えれば、そのECサイトの検索層に不足があったということである。このような隙間を狙っていくのが良い。

個人レベルのリソースでプロダクトあるいはビジネスを完結させるためには、寄生虫である必要がある。我々は弱者である。弱者の戦略を選択しなければ勝てないのだ。

最も参入障壁の低いレイヤーは「コンテンツ層」だと思われる。ブログを書く行為は基本的には「コンテンツ層」のレイヤリングである。(キュレーションメディアのように一次情報を発信していないのであれば、集約層のレイヤリングにもなる。)例えば、検索エンジンを通して、マスにリーチすることになる。これは「コンテンツ層」が「集約層」・「検索層」を担当するGoogleという巨大プラットフォームに寄生しているとも解釈できる。ただしこの分野はレッドオーシャンであり、マネタイズできる人は上位数%と言われている。当サイトではスキルのあるエンジニアにスタンドアロニストという生存戦略を提唱するために執筆しているため、このレイヤリングはお勧めしない。

低いネットワーク外部性

ネットワーク外部性とはユーザーの増加に伴い利便性が向上することを指す。例えばユーザー同士をマッチングするようなアプリケーションはネットワーク外部性が高い。このようなビジネスモデルは初期の認知度が低い段階では、ユーザーの利便性がないため、立ち上げが困難であり、後発の大資本による大規模な投資により、市場のシェアを奪われるリスクが非常に高い。これを避けるため、最初の段階で、マッチング要素を廃止、アプリそのものの機能性のみでユーザーを増やし、ある程度のユーザー数が確保できてからネットワーク戦術にスイッチして囲いこみ、後発の追撃を回避できる戦略を採用すべきである。この時点で、ユーザーが確保できていれば、投資家にとって好材料になるため、後に続くスケールアウトに必要な投資家からの資金調達もより簡単になるであろう。

組み込まれた自動的な宣伝方法(PBC)

これをマーケティングオートメーションと呼ばれることもあるが、プロダクトが自動化されたマーケティングを行うボットに対して互換性があることを言う。もっと大きな概念で言うと、私はこれを「PBC」と呼ぶ。
Product Bot Customerのことであり、

  • ボットによるコントロールインターフェイスを備えたプロダクト
  • デモストレーションを自動化し、見込み客に自動でリーチするボット
  • プロダクトとボットがKPIにより管理され、改善されるループ
  • 専用にアレンジされた必要最低限のチーム

の4つを特徴とする。

営業活動というストレスフルな作業をできる限り、省人化して、本質的なマーケティングにフォーカスできるように半自動化されたフレームワークである。ITサービスではボットによるコントロールインターフェイスを備えることが容易で、親和性が高い。

これにより、ビジネスオーナーは、本質的な意思決定やクリエィティブにフォーカスできるだろう。PBCについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にして頂きたい。


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